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【社長日誌】フランス滞在6ヶ月目。香りと映画と芸術

ニース暮らしもあっという間に半年が過ぎました。時間の速さが本当に驚くほど超速で流れていきまして、本当に1日たりとも無駄には出来ないなと改めて感じております。

さて、今月は富山県から友人ご家族が小学生のお子さん2人とニースまで遊びに来てくださいました。小学生でフランス旅行ができるというのは本当に時代の進化を感じます。翻訳アプリや宿泊予約サイト、電車や飛行機の切符もスマホひとつで簡単にできる現代。

ニースで知り合った日本人留学生もフランス語だけでなく3ヶ国語、4か国語と話せる日本人が何人かいらっしゃいます。真の国際化がインターネットとAIの技術によって完成されつつある時代の波を実感します。

さて、今月のニース周辺では国際的なイベントが多く開催されました。

2.5万本のバラが香る「エクスポ・ローズ (EXPOROSE)」

バラの国際展示会ということで「バラ祭り」として親しまれているエクスポローズ。今年で52回目の開催ということで、フランスではなかなか歴史あるお祭りですね。香水の都として知られるグラースはフランス産香水の7割の生産量を誇り、グラース近隣の村はバラやジャスミンなどの主要産地として知られています。

そして、5月はバラの季節ということで、グラース産のバラが一斉に開花するタイミングに合わせてバラ祭りが開催。街の広場や噴水には2.5万本の切りバラが飾られており、ダンスをテーマにした様々なイベントが街中で実施されます。

ニースやカンヌからグラースへ行くにはフランス国鉄SNCFで行くのが最もシンプル。グラース駅からはバスで市内中心部まで向かうことができます。

街の中だけでなく、ジャン=オノレ・フラゴナール美術館ではバラの国際展示会も開催されています。館内には65品種のバラが展示されていて、絵画や建築との相性も抜群。いい香りがするバラも沢山あって、圧巻のバラの花束を見ることができました。

ピンク色の傘が中世の街並みをピンク色に染めて、まさに薔薇色の街に。たくさんの香水メーカーや小さなアトリエが軒を連ね、バラの香りを販売しています。でも、バラ専門店というのはあんまり存在しないようでした。

グラースを訪れる際には、ぜひガリマールやフラゴナールなどの香水工房、そしてグラース国際香水博物館もセットで訪問されることをおすすめします。

ジブリが名誉パルムドールを受賞したカンヌ国際映画祭へ

はじめてのカンヌ国際映画祭へ。偶然にもカンヌ国際映画祭へ参加されているお客さんがいらっしゃったり、日本のスタジオジブリが名誉パルムドールを受賞したりと、ご縁のある今年の映画祭。

スタジオジブリ特集ということで、カンヌのビーチに設置された巨大スクリーンで一般客を対象に上映会があるということで行ってみました。上映会では「ゲド戦記」と「紅の豚」の2本立て。

上映会に先立って登場したのは、まさかの宮崎吾朗監督。舞台挨拶があるとは知らず、びっくりでしたがカンヌでの上映ということで、地中海が舞台となっている「紅の豚」を上映することに決めたそうです。

舞台挨拶の後に上映されたゲド戦記を見て、終電で帰宅。なんとも贅沢な気分で世界に誇る日本映画を、フランス・カンヌのビーチで鑑賞することができました。このビーチでの映画鑑賞は誰でも見れるので本当にオススメです。

モナコF1グランプリのテストセッション

5月下旬のこと。彦根から昔学生時代にお世話になったレストランのシェフご夫妻がニースにいらっしゃるということで、丁度開催されたモナコF1グランプリのテストセッションへ。

本番のF1決勝のチケットは最低でも数十万円は下らないという高額チケットなので、ここは格安のテストセッション。40ユーロ程度でモナコグランプリの雰囲気が楽しめます。

モータースポーツを生で観戦するのは初めてでしたが、市街地に響き渡る爆音とエンジンの振動はかなり衝撃的なもの。200km/hの猛スピードで駆け抜けるマシンを間近で見ると、このスポーツもある種の人間が生み出した芸術であることを知る事ができました。

国際芸術に溢れた南仏の春

グラース・バラ祭りから始まり、カンヌ国際映画祭、モナコグランプリと毎週のイベントが全て国際的に有名なものばかりで、世界中から観光客が集まってきます。コートダジュールという地域の集客パワーを体感しつつ、ラグジュアリーな世界と芸術が融合した境界線を深く考えさせられました。

歴史や文化を継承するだけでなく、現代に合わせた形に昇華させながら、地域経済をも潤す国際イベントがこれだけ多いというのは、環境や自然に頼るだけでなく、地域の人が創意工夫によって発展させてきた事が伺えます。

能登の未来と文化の継承に想いを馳せながら、5月はあっという間に過ぎていきました。

 

ABOUT ME
あっさんぷらーじゅ合同会社
代表 金子竜得
1992年生まれ・石川県出身 / フランス・ボルドー留学を機に出逢ったラベンダー農家「ブルーダルジャン」と意気投合し、輸入を決意する。日本販売元として起業し、「ラベンダー農家」と南フランス文化を伝える。 アート・旅行・オーディオ・カメラが趣味。